卒業生へ贈る言葉~向山洋一氏~

 From:稲嶺保

 

今年で13回目の卒業生を送り出した。

毎年、最後の日にどんな言葉をかけようかと悩む。

そんな時に振り返るのが、向山洋一氏の書籍である。

 

今年も振り返り、子供たちのイメージを重ねる。

今回、追試したのが以下のお話である。

そこに、担任だけのエピソードを加える。

 

『教え方のプロ・向山洋一全集29 卒業・別れの演出』より引用

 

君たちは今雪谷小学校を卒業します。今日を最後に再び、全員が会うことは無いと思います。先生は、今日までが担任の先生です。

 

素晴らしい人生を送ってもらいたいと思います。卒業するに当たって、幾つか先生からお話ししておきたいことがあります。

 

これからの長い人生、自分のやりたいことを見つけ、やりたいことを見つめて、夢を描いて進んでもらいたいと思います。今でも皆は、プロ野球選手になりたい、サッカーの選手になりたい、お金持ちになりたい、看護師さんになりたい、学校の先生になりたい、いろいろな夢があります。その夢が実現することを心から願っています。

 

夢を実現していく、成功していくためには、そういった事には、成功の条件を必要です。

 

成功する人というのは、成功する方法をやっているのです。成功の秘訣、成功の条件をそれを最後にお話しておきます。

 

成功するときの神様、運命の神様、それは、きっと女の人です。女神様です。女神様は、挨拶する人が大好きです。これから先、たくさんの人と出会うでしょうから挨拶をきちんとできるようにしなさい。「今日は」「始めまして」「さようなら」「ありがとうございます」これはみな挨拶です。挨拶は、人と人を結びつけます。運命の神様は、人と人を結びつけたところに歩いてやってくるのです。

 

その中でも、特に大事な挨拶があります。それは、出会った人と別れたら、すぐはがきを書くという事です。これからあなたたちは、たくさんの人に出会います。仕事で出会う人もあるし、何かの拍子に素晴らしいな思う人に出会うこともあります。その時には必ずはがきを書きなさい。はがきは安い物です。でも、そのはがきが成功を運んでくれます。

 

あなたがたが、どれだけはがきを書いたか、五十枚か、五百枚か、五千枚か、五万枚か、どれほど多くのはがきを書いたかによって成功するかしないかが決まると思います。

 

ちなみに永六輔さんという方は、大変忙しい方で、毎日、四百通のはがきをもらうそうですが、その四百通全部に返事を出すそうです。そこまでは行かないにしても出会った人にははがきをたくさん書いてください。それが成功の秘訣です。

 

もう一つ成功の秘訣があります。それは、「あきらめない」という事です。運命の神様は、女神様で女の人で少々意地悪です。最初から成功はくれません。ちょっと意地悪して、「ああだめだな」「しっぱいしたな」「もうだめだ」と思ったその先に成功の花束、成功の花園を用意してくれています。ですから、あきらめちゃったら、そこまで届きません。どんな事があろうと、何があろうと、あきらめないで、最後まで、夢を追い続けて行く、そうなってほしいと思います。

 

これが、向山先生が、今まで生きてきて、本当にそうだなと思った成功の秘訣です。これから先、素晴らしい人生を築いてください。

 

卒業おめでとう。さようなら。

 

 

PS  この向山先生の言葉をベースにして卒業式前日、子どもたちに伝えた。

そこに、担任のエピソードを入れる。

すると、担任の語りに力が生まれる。

 

 

 

ー稲嶺保

 

  

 

『教え方のプロ・向山洋一全集29 卒業・お別れの演出』別れに際し、準備・演出が大切である。その中で自然に見せる子供の涙がいい。

     詳しくは、

  ↓    ↓    ↓

『教え方のプロ・向山洋一全集29卒業・お別れの演出』

  

 


稲嶺保

沖縄県公立小学校教諭  6年生担任 TOSS″必然"代表

「充実感を得るために学ぶ」ことを実践するため、授業の腕を上げる修行を続ける。同志社大学卒。明星大学通信教育にて小学校教諭免許取得。編著『ライフスキル よい生活習慣づくりのすべて』『私たちの授業でオリンピック選手を目指そう!体育訓練』(以上明治図書) 『「算数」授業の新法則 6年生』(学芸みらい社)