From:太田輝昭
書斎より、、、
生徒の「頭や心の中」は文を書かせたり、発表させたりしないと分からない。
保健の授業で、授業最後に「授業の感想」「分かったこと、新しく知ったこと、考えたこと、質問あること」を書かせているが、
授業後、生徒が書いた文章を読むのが楽しみである。
授業をどう考えたのか、分かったのか、質問があるのか、、、、などなど。
質問があれば、次の時間に答える。
生徒の「心の世界」は、日常的に文章を書かせることで分かる。
人間は、「考え、思い」の中で生きている。
危機管理においても同じようなことが言える。
日常的にやっておきたいことである。
さて、2016年11月、沖縄で「授業技量検定セミナー」を開催した。
このセミナーは、文部科学省の
『平成28年度 総合的な教師力向上のための調査研究事業』
の一つであった。
この年、9月に、
「つくば教員研修センター」でTOSSの高段者がセミナーの講師として、
各都道府県の優秀なトップの先生方に、講座をした。
教員の研修のためのテキストを30冊作成して、「授業の進め方」についての講座であった。
30冊の内の1冊の表紙。
また、「授業技量評価」の観点も開発した。
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1 意図が明確で分かりやすい発問
①授業最初の発問が分かりやすく、活動しやすい(3点)
②無駄な発問(とりあえず発問)がない(3点)
③発問が意図を持って組み立てられている(3点)
2 明確で端的な作業指示
①指示が端的で短い(15秒以内)(3点)
②数種類の作業指示を使い分けている。(3点)
③発問と作業指示がセットになっている。(3点)
3 あたたかな表情(笑顔)
①授業の開始を笑顔で始めている。(1点)
②あたたかな笑顔を最後まで保持している。(1点)
③場面に応じて表情を豊かに使い分けている。(1点)
4 適切な声の大きさとトーン
①教室全体に通る声で授業をしている。(1点)
②穏やかで温かい声のトーンで授業をしている。(1点)
③語尾の一語まで明晰に発音している。(1点)
5 子どもへの目線(子どもと目があう)
①子どもが発言するときにはその子どもを見ている。(板書などをしていない)(1点)
②一人の子どもが発言している場合でも全体への目配りをしている。(1点)
③教師が教科書などを範読するような場合でも子どもたちと目線を合わせようとしている。(1点)
6 適切な立ち位置(発問時や個別対応時)
①教卓の前だけに留まっていない。逆に動きすぎてもいない。(1点)
②大切な発問の時には体を止めて子どもたちに向かっている。(1点)
③場面に応じて子どもの席に近づくなど適切な立ち位置をとっている。(1点)
7 適切な導線(机間巡視や個別対応時)
①教室で子どもと教師が動きやすいように配慮している。(1点)
②ノートを持ってこさせる時の子どもたちの動きに配慮している。(1点)
③机間巡視にロジックがあり公平な動きをしている。(1点)
8 授業の心地よいスピード感(空白、リズムやテンポ)
①活動と活動を重ねるように指示をしている。(1点)
②作業を早く終えた後、10秒以上待たされている子どもがいない。(1点)
③どの子も集中して作業している。(1点)
9 子どもへの対応(非言語的な対応を含む)
①授業中の褒め言葉が具体的で豊富である。(1点)
②授業開始場面で離席している子への適切な対応ができる。(1点)
③授業中に不規則発言をする子への適切な対応ができる。(1点)
10 授業時間の遵守
①時間通りに授業が終わる。(1点)
②開始時刻と同時に授業が始まる。(1点)
③予定の授業進度を守れる。(1点)
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TOSS作成のHPはこちら。
若手教員の授業力構成要素の抽出とその向上手法の研究
http://toss.gr.jp/kyoushiryoku/
文科省のHPにも報告書が掲載されている。
ダウンロードできる
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/sankou/1395885.htm
8月11日(土)沖縄で授業技量検定セミナーを開催する。
今年の夏休みは、忙しい。
8月5日(日)サマーセミナー(東京)
6日(月)中学高校ジャパンセミナー(東京)
11日(土)技量検定セミナーin沖縄
18日(土)、19日(日)合宿(東京、千葉)
25日(土)中高体育教え方セミナーin福岡
26日(日)中高体育教え方セミナーin大分
ーおおた てるあき
P.S.
2019年ラグビーワールドカップが日本で開催される。
テキストを使ったラグビーの授業をしてみませんか?
テキストがあれば、すぐに簡単に授業できる。
TOSSが作成したテキスト。
子どもの人数分、注文できる。
無料。
申し込みは以下から。
ラグビーテキスト申し込み先↓
http://toss.gr.jp/npo/rugbytext/
P.P.S.
県外から13名ほど来県!!!!
THE 授業!!
8月11日(土)
「授業技量検定セミナーin沖縄」
沖縄産業支援センター
県外(茨城県、東京都、兵庫県)から実力教師3名にお越しいただく。
詳しくは以下のHP。
太田輝昭
沖縄県立公立高等学校 保健体育科教諭 TOSS沖縄代表
「知的な学びは楽しいもの」のモットーのもと、授業の腕を上げるために日々、研鑽している。TOSS授業技量検定三段。剣道教士七段。琉球古典音楽野村流音楽協会新人賞。京都教育大卒。琉球大学院教育学研究科教育専攻保健体育専修卒。琉球大学医学部保健学科博士後期課程在学中。単著『「平泳ぎ」「クロール」で25m泳げる10のステップ』(明治
図書出版)編著『高校生が夢中になる知的な授業』(明治図書出版)、共著『沖縄から平和学習へのメッセージ』他多数
H25文部科学省委託事業「教員の資質能力向上に係る先導的取り組み支援授業」受託。