From:太田輝昭
書斎より、、、、
毎年、11月3日の「文化の日」に日本武道館で「全日本選手権大会」が行われる。
生で見るのが一番だが、毎年、録画して見る。
時には、スロー再生をする、、、。
今年は、熊本県警の西村英久選手が日本一になった。
去年に続き連覇である。
剣道で連覇は非常に難しい。
選手の差は拮抗しており、僅かな心の隙で勝負が決まってしまう。
連覇した西村氏の結果は優れたものであった。ちなみに連覇したのは、過去、西村氏を含めて3人しかいない。
ちょうどこの時、BSで西村氏の特集をしていたので見た。
アスリートの魂「己に臨む六番勝負~剣道 西村英久~」である。
去年の優勝から今年の大会までを追ったドキュメント。
西村氏いわく。
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去年の優勝は、下がって相手をおびき寄せ小手で仕留めるという勝ち方。下がるのは、臆病者。
今までの自分じゃ嫌だという自分がいるからこそ、
「下がらない剣道で勝ちたい」。
自分自身との戦い。
剣道をするにしても悔いのないような生き方をしたい。
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11月の選手権、1か月半前、韓国で行われた「世界選手権」で西村氏は韓国人に敗れた。
その時、次のように言う。
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自分の弱さと向き合えなかった自分
メンタルの弱さが一番の原因。
守りたくなる自分が出た!
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自分の弱さとの闘いである。
この1か月半、重圧との闘いであった。
恩師の言葉から次のように気持ちを切り替えた。
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来週の試合が全てじゃなくて、
この先の自分の剣道人生として
(前に出る)という剣道をやっていくという
気持ちの持ちよう。
小さな器でするんじゃなくて大きい視野で
一つの全日本選手権と思って臨む方が
気が楽になる。
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結果、連覇した。
終了後、次のように述べる。
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ここで満足したらダメ
もっともっと前に行く剣道で
もっともっと向上心を持たないと
駄目だと思うんで、剣道だけでなく
人としても大きくなっていくことが大事
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日本一になっても「自分の足らなさ」を自覚し、前に進む。
私は、取り組む「生き方」を学んだ。
まさしく「道」である。
西村氏は熊本の震災を経験した。
老女を機動隊員として助けた。
剣の道は、仕事にも通ずる。
教師の実力は、
2つだといわれる。
①統率力
②授業力
授業の基本
1 授業の始まり(15秒)のつかみ
2 子どもへの目線
3 あたたかな表情、対応
4 明確な発問、指示
5 心地よいリズム
これらは先人の「智慧の結晶」。
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絶えず自分を戒め、日々の鍛錬が必要
「授業の基本の磨き」
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を改めて感じた。
ーおおた てるあき
P.S.
安心・安全の保険。TOSS保険。
以下から。
太田輝昭
沖縄県立公立高等学校 保健体育科教諭 TOSS沖縄代表
「知的な学びは楽しいもの」のモットーのもと、授業の腕を上げるために日々、研鑽している。TOSS授業技量検定三段。剣道教士七段。琉球古典音楽野村流音楽協会新人賞。京都教育大卒。琉球大学院教育学研究科教育専攻保健体育専修卒。琉球大学医学部保健学科博士後期課程在学中。単著『「平泳ぎ」「クロール」で25m泳げる10のステップ』(明治
図書出版)編著『高校生が夢中になる知的な授業』(明治図書出版)、共著『沖縄から平和学習へのメッセージ』他多数
H25文部科学省委託事業「教員の資質能力向上に係る先導的取り組み支援授業」受託。