From:太田輝昭
近隣校での合同稽古の後にて、、、、、
勤務校で1名の剣道部員がいる。
二段の生徒だ。
日頃、二人で稽古している。
二人では刺激がないので、たまに近隣校に行って合同稽古をする。
同年代で、基本稽古、練習試合、稽古を行う。
日頃の修練を同年代で試してみる。
技を試してどうだったのか。
上手くいったのか、いかなかったのか。
いかなかった部分を日頃の稽古で改善していく、、、
この繰り返しで成長していく、、、、。
授業も大方同じプロセスをたどる。
授業が上手くいったのか、いかなかったのか。
いかなかったのには、どこが良くなかったのか。
良かったのか。
子どもが動いたのか、動かなかったのか、
熱中したのか、しなかったのか、、、。
子どもが熱中する授業には原則がある。
その一つが「発問」だ。
向山洋一氏の著書『授業の知的組み立て方』(明治図書)から引用する。
「発問」に関しては、本の最初にでてくる。
授業で一番、肝となる部分である。
(本の組み立ても同じ。重要なものは一番、最初に書かれてある)
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Ⅰ 授業の急所
一 発問誕生まで
向山の発問の連結理論図ーすぐれた授業にするためには、ムダ・ムリ・ムラの発問をなくすことです。
1 教師一年目
教師一年目、羽田空港に近い大森第四小学校に勤めていた。
三年生の担任、子ども達は私の腕にぶら下がってついてまわっていた。
研究授業をすることになった。
社会科。
研究テーマは、先行研究をあたったり、ノートに整理したりしてかっこうはついた。
本時の目標も、教材の分析もまあまあ終わった。
最後に「発問」が残った。
どういう言葉にするのか?
ノートに思いつく言葉を書いてみて、まとめたり、つなげたり、悪銭苦闘だった。
わずか二十文字程度の言葉。
わずか二十文字が確定できないのである。
放課後、校庭で野球をやっていた同僚は、近くの酒場からビールをとりよせ、焼き鳥で一献傾けていた。
私もしばらくその座に加わっていたが、また教室にもどった。
夕暮れの景色から夜景に変わっていた。
教室の灯りも消えて、私だけになった。
夜の九時、十時。
街もひっそりと闇に沈んでいた。
羽田エアポートを発着する飛行機もなくなったいた。
教室の窓から、時々夜景をながめながら発問にこだわっていた。
一字一句ゆるがせにしない二十字ほどの言葉。
何度も言いかえそうが、同じ言葉でくり返されるゆるぎない言葉。
この言葉によって、子どもの思考が深まっていくような言葉。
私が求めたのはそうした言葉ーーーーー発問であった。
十一時を過ぎて、私は教室を後にした。
新卒初めての研究授業、私も最も悩んだのは発問であった、、、、
・・・・・・(略)・・・・・
「発問というのは、今まで見えなかったものを発見させることだ」と思っている。
・・・・・・
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悪銭苦闘する「発問」。
授業のキモとなる「発問」。
何度言い換えてもぶれない「発問」。
子どもが熱中する「発問」。
わずか二十文字の「発問」。
教師のたった一行の
言葉にこだわる。
「発問」「指示」の良し悪しで授業が変わってくる。
面白くもなるし、つまらなくもなる。
教師の言葉に重みがあり、
深さがある。
これがプロの仕事。
「発問」によって、
子どもが「授業で変容していく」、、、
「今まで見えなかったものが見えてくる」。
これが新学習指導要領で言われる
「見え方」「考え方」が変わっていくというもの。
教師としての「プライド」。
ーおおた てるあき
P.S.
教師としての「プライド」。
新映像。
チャンネル登録するといい。
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映像全集、
今なら、特典がある。
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P.P.S.
沖縄でのセミナー情報。
①1月18日(土)11時~13時
「国語B問題検定セミナー」
場所:なは活動支援センター
☆椿原正和先生が再び来沖。
今年度から「統合問題」となった学テ国語の解き方を扱います。
すべての子が同じ答えになる指導法です。
②2月29日(土)10時~16時(途中休憩あり)
「最新環境教育セミナー」
「産業金融教育シンポジウム」
場所:沖縄産業支援センター
「環境」「産業」「金融」のテキストを使った模擬授業に加えて、
A授業の基本が学べる谷和樹先生の授業のベーシックスキル
B特別支援を要する子への対応術の基本10を椿原先生
C最新の環境テーマを扱った授業を林先生
D荒れたクラスを立て直す教育技術10を千葉先生
☆この豪華講師陣を迎えて、「無料」です。
③3月1日(日)10時~
場所:なは活動支援センター(予定)
林健広&千葉雄二 教え方セミナー
☆2人の講師による「教え方セミナー」です。
④3月21日(土)
中高教え方セミナー(那覇)
英語のスペシャリト加藤心先生が来沖。
中学校の学級経営と英語の講座。
⑤3月29日(日)
小学校教え方セミナー(那覇)
黄金の三日間をメインテーマに県内の教師が講師を務めます。
⑥4月 4日(土)午前
小学校教え方セミナー(浦添)
金城先生が行う音楽セミナーです。
⑦4月 4日(土)午後
小学校教え方セミナー(沖縄市)
稲嶺が行うセミナーです。
今回は「授業」と「仕事術」をテーマに行います。
P.P.P.S.
全国のセミナー情報は、
TOSSランドの下の方に「TOSS主催セミナー最新情報」のタブがある。
そこをクリックすれば、日本全国のセミナー情報が分かる。
1月の静岡の掛川合宿には参加する。
P.P.P.P.S.
安心・安全の保険。TOSS保険。
1日20円。
トラブルが起きたときから「弁護士」に相談できる。
太田輝昭
沖縄県立公立高等学校 保健体育科教諭 TOSS沖縄代表
「知的な学びは楽しいもの」のモットーのもと、授業の腕を上げるために日々、研鑽している。TOSS授業技量検定四段。剣道教士七段。琉球古典音楽野村流音楽協会新人賞。京都教育大卒。琉球大学院教育学研究科教育専攻保健体育専修卒。琉球大学医学部保健学科博士後期課程在学中。単著『「平泳ぎ」「クロール」で25m泳げる10のステップ』(明治
図書出版)編著『高校生が夢中になる知的な授業』(明治図書出版)、共著『沖縄から平和学習へのメッセージ』他多数
H25文部科学省委託事業「教員の資質能力向上に係る先導的取り組み支援授業」受託。