これからの教育

 

From:太田輝昭

 

書斎より、、、、、

 

先週、「TOSS授業技量検定セミナーin沖縄」を開催した。

 

全国から、30名ほどの先生が参加された。

 

審査するのは、長崎県の伴一孝先生、熊本県の椿原正和先生、東京都の千葉雄二先生の3名。

 

3名の審査員、参加者(子ども役の先生)の前で、

「模擬授業」(10分ほど)という形で、

日本教育界の「問題提起の授業」をする。

 

どの授業も、指導案が分厚い。

文字がビッシリ、15ページ以上にもなる。

 

テーマは、

ざっと

「ダイアローグの英語」「河田ブリッジ」「沖縄偉人の気概」「2045年の指導要領」「STEM教育」「データサイエンス」「情報の読み取り」「プログラミングの読解力」「国語B問題と討論」「将来の日本の外交」「新時代の学校図書館」「未来の水資源」「杉田玄白と解体新書」「人権差別撤廃」「腸内環境教育」など多岐にわたる。

 

これらのテーマについて、「未来像の日本」で分かるものはあるだろうか。

これらのテーマについて、「授業」という形で提案される。

※ 「我こそは!」と思う方は手を上げて未来の教育ついて、授業をやってもらいたい!!

 

私は、沖縄の「平和学習」について、今までと違う「視点」で授業提案した。

 

向山洋一氏は、「平和学習」の問題点について、20~30年ほど前に次のように著書で述べる。

(むろん、氏の主張を踏まえての提案だ。)

 

*************

私は、民間教育研究所連盟(以下、民教連とする)・日教組によってすすめられてきた「平和教育」は、一面的で大きな欠点があると思ってきた。

 

第一に、「事実に基づく」という点で、全くおそまつであった。

平和教育に熱心な教師に「真珠湾攻撃の意味について語って下さい」と尋ねて、まともに答えられたのは百人に一人もいない。

 

外務省在外公館の信じられないミスにより、日本国民は「卑怯者」と言われ続けてきた。

 

日本大使館のミスについて授業でふれた記録を私は知らない。

 

私は今から七年ほど前に授業をしているが、その当時、

このことについて、教育界で授業をしている人はほとんどいなかった。

 

五年ほど前、藤岡信勝氏と一献をかわしたが、教育界で共通の視点に立っている人と話したのは、その時が初めてである。

 

「ノモハン事件の意味は?」「軍縮会議が日本の政治システムにもたらしたものは?」と聞いても、平和教育をしている教師は、ほとんど答えられなかった。

 

第二に、授業が「情緒的」であった。

「多くの犠牲者が出てひどい。だから戦争は駄目だ」という所に、ほとんどが集約されていた。

 

戦争のこわさを教えるのは大切だが、それだけでは不十分だ。

 

戦争には、独立戦争もあれば、民族解放戦争もあれば、独裁者打倒の戦争もある。

 

アメリカ独立戦争はいけなかったのか、明治維新の戦争はいけなかったのかという問いに答えられない。

 

第三に、視点に一貫性がない。

原爆のことでは「戦争の犠牲」のみを教え、加害者アメリカについてはふれない。

 

慰安婦では、加害者日本のことのみを扱い、当時それは高額の収入のある希望制だったことはふれない。

視点が移動する。(もっとも、反日本、アンチ日本ということでは一貫している)

 

・・・・(略)・・・・・

 

七年ほど前、中国地方の組合で「平和教育」について講演を行った。参加者は100名程、平和教育を40年も続けてきたという。

 

私は平和教育を40年も続けてきた組合の先生たちに尋ねた。

ーーーーーーーー

15年戦争は大変なことだったので大きな事件が毎年ありました。

1年に一つずつ選んで15の事件を書いて下さい。

ーーーーーーー

 

100名余の平和教育に熱心な組合の先生で15を書いた人は一人もいない。よくて5つである。

 

2つか、3つがほとんどだった。

「その中から、重大事件を5つ選んで理由も述べて下さい」

という質問に挙手した人ゼロ。

 

10名ほど指名して答えた人はゼロだった。

 

「どの段階で、誰が何をすれば、戦争を止めるのは可能だったのですか」という問いに答えた人はゼロだった。

 

15年戦争の事件の骨格を理解しないでムードで平和教育をしているのである。

恐ろしいことだ。

 

  『追求!アクティブ・ラーニングの向山型社会科授業』向山洋一著 東京技術研究所 P120~124

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このことについて、ビッビッビッとくる方は優れた先生だ。

上記の書籍を一読されることをおススメする。

 

「なんとかしないといけない!」と思うあなたと会いたい。語りあいたい!

 

子どもの未来を作るのは私たち教師。

「学び続けたい!」と思い続ける子どもを作るのは私たち教師。

 

「学ばない教師」に教えられる子は同じように「学ばない子」になる。

「子どもは教師の鏡」。

 

学び続ける教師になる。




ーおおた てるあき

 

 

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太田輝昭

沖縄県立公立高等学校 保健体育科教諭 TOSS沖縄代表 

「知的な学びは楽しいもの」のモットーのもと、授業の腕を上げるために日々、研鑽している。TOSS授業技量検定三段。剣道教士七段。琉球古典音楽野村流音楽協会新人賞。京都教育大卒。琉球大学院教育学研究科教育専攻保健体育専修卒。琉球大学医学部保健学科博士後期課程在学中。単著『「平泳ぎ」「クロール」で25m泳げる10のステップ』(明治

                図書出版)編著『高校生が夢中になる知的な授業』(明治図書出版)、共著『沖縄から平和学習へのメッセージ』他多数 

                H25文部科学省委託事業「教員の資質能力向上に係る先導的取り組み支援授業」受託。




  

 


 

  

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