説明を短くする技術2

 

From:太田輝昭

 

自宅より、、、

 

生徒に発表させたり、書かせたり、活動させる方が、「生徒の力」になる。

 

級友の意見を聞いたり、考えたり、、、

 

そのような「局面」を教師はどのように演出するかが「教師の力量」になる。

 

一方的な「教師の説明」では、生徒の「知的好奇心」を引き出すことができない。

受け身になってしまう。

 

先週、「地球温暖化」で1枚の資料を提示した。

 

 

 

続きになる。

 

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発問5 この資料を見て、「分かったこと、気づいたこと、思ったこと」をノートに書きなさい。

時間は、1分間です。

 

指示2 全員起立!では、発表してもらいます。発表したい人?

 

生徒から次のような発表が出てくる。

・85年近くまで、だんだん下がっている。

・85年くらいから、横ばいになっている。

・冷凍冷蔵庫が一番、省エネが進んでいる。

などなど・・・・

・・・・

 

生徒のすべての発表を「ほめて」、受け入れる。

 

まだ、教師の「説明」がない。

 

資料を見て「事実」が生徒から出てくる。

 

「深い突っ込みの意見」が、出てくるのを待つ。

出てこないならば、教師が発問をする。

 

発問6 どうして、73年から省エネが進んでいるのですか?

 

ここで、気づく生徒が出てくる。

 

73年に「第1次オイルショック」があった。

トイレットぺーパーが店から無くなった。

何があったのか。

中東戦争。

 

「石油が日本に入ってこない!」という日本人の危機感である。

 

日本社会全体に、「石油などのエネルギーを大切に、節約して使っていかないといけない」という空気になる、、、、。

 

ここから、日本企業の努力が始まった、、、、。

「効率のよいエネルギーの使用」である。

 

日本は73年から、「省エネ」を懸命に進めていたのだ。

日常品から技術革新を進めていたのだ、、、

 

 

と、いうことは、、、、

「省エネ」ということは、、、

 

「地球温暖化」で考えると、、、、

 

二酸化炭素排出の削減を日本は、73年度から進めていたことになる。

 

京都議定書6%の削減の基準年は、1990年である。(前授業でCOPなど、確認済である。)

1990年から17年前に、日本は、削減の努力をしていたことになる。

 

ここまで、生徒から「発表」が出てきた方がよい。

 

教師が一方的に「説明」するより、、、

 

最後に、教師が

説明 100mを20秒で走るのと、10秒で走っているのと、

    どちらが、タイムを縮められますか?

    日本は、二酸化炭素削減で73年からやってきました。

    10秒で走ってきました。

    削減のスタートが他の国と違います。

    そのこともまた、日本人として知っておくことが必要です。

    諸外国から、削減について「化石(何もやっていない)」といわれても、過去の事実

    をしっかり知った上で、他国との交渉も必要です。

 

 ほんの2分くらいの説明である。

 

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このように授業を進めていく。

教師の説明が極度に少なくなり、生徒が活動する授業となる。

 

これが、教師の技術である、、、。

 

ー太田輝昭

 

 

 

P.S.

昨日、WBCの日本VSオランダ戦を見た。

(毎試合、日本の試合を見ている。家のテレビを独占している、、、。この時だけ、、)

 

白熱した戦い、緊張の場面の連続だ。

 

 

 

プロは、技術を持っており、場面によって使いこなせる「技能」がある。

 

教師もまた、生徒の出方(発表の仕方)によって、「対応の技術」がある。

 

繰り返し、繰り返し、繰り返し、、、学び、実践することで身に付けていく。

 

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太田輝昭

沖縄県立公立高等学校 保健体育科教諭 TOSS沖縄代表 

「知的な学びは楽しいもの」のモットーのもと、授業の腕を上げるために日々、研鑽している。TOSS授業技量検定三段。剣道教士七段。琉球古典音楽野村流音楽協会新人賞。京都教育大卒。琉球大学院教育学研究科教育専攻保健体育専修卒。琉球大学医学部保健学科博士後期課程在学中。単著『「平泳ぎ」「クロール」で25m泳げる10のステップ』(明治

                図書出版)編著『高校生が夢中になる知的な授業』(明治図書出版)、共著『沖縄から平和学習へのメッセージ』他多数 

                H25文部科学省委託事業「教員の資質能力向上に係る先導的取り組み支援授業」受託。




  

 


 

  

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