「個別評定」の技術はあらゆる所で使える

 

From:太田輝昭

 

 

自宅の書斎より、、、

 

25m泳げない生徒のステップを以前のブログで紹介した。

 

25m泳げた生徒は、次に、「長く泳げるようになる」ことを目標にさせる。

つまり、200m泳げるようになること。

 

200m泳げるようになった生徒は、

次のステップとして、①「速く泳げるようになる」②「高度な泳ぎに挑戦」させる。

 

「速く泳げるようになる」には、フォームや、脱力等が正しくないとできない。

 

「高度な泳ぎ」のバタフライもステップを踏んで教えている。

 

そこで、指導技術として使うのが「個別評定の技術」である。

 

個別評定は

******

誰が良くて誰が悪いのかを評定

******

することである。

 

「合格」「不合格」だったり、「10点満点で、1点とか、2点」とかだったりする。

 

バタフライのフォームをまずは陸上でマスタ―させる。

 

指導1日目

 

説明1 今日はバタフライの手の動きだけマスタ―します。10点満点の1点で合格です。

合格した人からシャワーを浴びて入水します。

 

 

先生の真似をします、、、、。

 

(手を広げて、頭の上に持ってきて、肩幅より広くそこから水をキャッチして、手を曲げて水を押すというフォームを教師がする。)

 

何回かする。

イチ、ニイ、サンと号令を入れながら実施する。

 

その後、

 

説明2 「先生の真似ができた」と思う人は見せに来なさい。

今日は、1点で合格です。

 

 

一人ひとりを教師が見ていく、、、

 

見るポイントは一つ。

*********

腕前で、腕の「ひじ」が曲がっているか。

*********

 

水をキャッチして、水を押すために曲げる。一番重要なポイントである。

 

できていない生徒に、

「0点。不合格。」

という。

 

できていない生徒は、「もう一度練習しなさい」と告げる。

 

「先生は厳しいですから。簡単に合格しません!!」と笑顔でいいながら、

 

できている生徒には、

「1点。合格です。」という。

 

合格した生徒は大喜びである。

最後に残る生徒は、「ひじを曲げる」ということができていない。

手をとって、教える。

 

最後には、緩めの評定で全員を合格にさせる。

全員ができるようになるまで、ほんの3分である。

 

たった3分であるが、個別評定」をするのとしないのとでは、生徒の上達の変化は雲泥の差になる。

 

1日のワンポイントのほんの数分であるが、生徒は夢中になってクリアーしようと努力する。

 

そこに、成長のポイントがある。

 

 

2日目、3日目には、2点、3点、4点、・・・と点数を上げていく。

もちろん、フォームも高度のものとなっていく、、、

 

そして、陸上でバラフライのフォームができるように力を付けていく、、。

 

 

「個別評定」の指導技術は威力を発揮する。 

 

 

ーおおた てるあき

 

 

 

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小嶋先生から電話がかかってきた。

 

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太田輝昭

沖縄県立公立高等学校 保健体育科教諭 TOSS沖縄代表 

「知的な学びは楽しいもの」のモットーのもと、授業の腕を上げるために日々、研鑽している。TOSS授業技量検定三段。剣道教士七段。琉球古典音楽野村流音楽協会新人賞。京都教育大卒。琉球大学院教育学研究科教育専攻保健体育専修卒。琉球大学医学部保健学科博士後期課程在学中。単著『「平泳ぎ」「クロール」で25m泳げる10のステップ』(明治

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長く泳がせる技術

 

From:太田輝昭

 

自宅の書斎より、、、、

 

 

先週のブログの解答は分かっただろうか?

 

昆虫×→もんしろちょう○

 

である。

 

なぜかって?

 

「もんしろちょうの疑問の解明」をしているのに、

結論として、「昆虫」とひとまとめにしているから、、、。

 

「昆虫」には、バッタとか、クワガタもいるしね、、、

 

 

なぜ、この授業がすごいのか?

1 教材の間違っている部分を指摘できる教師の目があること。

(教材と格闘している。間違いを発見している。)

 

2 子どもにその間違いを教師が説明するのではなく、発問して、考えさせ、持ってこさせる。答えを簡単に教えない。

 

3 教材の不足部分を指摘し、挿入の文を考えさせている。

 

4 いろんな音読をやり、最初は簡単な発問から、次第に、「肝の部分の発問」でぐっと教材文に入っている。まさしく頭がフル回転。

(これがアクティブラーニングだね。)

 

 子どもを最後の思考にもっていくための「乗ってこさせる技術」がある。

 

 

さて、さて、、

今回は、

「長く泳がせる技術」について。

 

数週間前、25m泳がせるステップを紹介した。

 

では、では、、、

 

25m泳がせた後、どうするのか。

 

平泳ぎの足が「あおり足」でも25m泳げる。

※呼吸ができれば泳げる。

 

水泳のフォームは重要であるが、

海に囲まれた日本。

 

遭難したときのためにも

「長く」泳げるようにしたい。

 

 

 

 

 

水泳が得意な佐和子がいた。

佐和子のフォームがきれいだが、なぜか、200m泳ぐことができなかった。

 

バタフライ25m泳ぐこともできる。

 

ただ、クロールが200m泳ぐことができなかった。

50mが精一杯だった、、、

 

佐和子が「どうしても泳げない」と相談にきた。

佐和子の泳ぎを見てみると、

 

①息継ぎはきれいにできていた。

②フォームもきれいな泳ぎだった。

 

ただ、次の2点が良くなかった。

**********

①身体全体に力が入っている。

②スピードが速すぎる。

**********

 

佐和子は運動能力のある子だった。

そこで、気づいた。

 

***********

「早く泳ぐこと」=能力が高い

と私は思いこみをしていた。

************

 

***********

「遅く泳ぐこと」も能力の一つではないか。

***********

陸上も同じで短距離のスピードで、長い距離は走れない。

 

歩くスピードと同じ速さであれば、ラクに長距離を走ることができる。

これだと思った。

 

では、25mをどれくらいのタイムで泳げばよいか。

 

25m、平泳ぎの高校女子の標準タイムは、25秒くらいである。

(一般的な学級はこれくらいだろう。もちろん、水泳選手は違う。)

 

私は、授業の空き時間に、誰もいないプールで泳いでみた。

ゆっくり泳いだつもりでも45秒くらい。まだ、ゆっくり泳げる。

 

25m数回、泳いだ。

 

 

そして、これくらいで十分だと思ったのが、「1分5秒」だった。

(クロールは、「55秒」だった。)

 

前へ進むというより、

**********

脱力して「浮いている」という技能だ。

**********

 

佐和子にさせてみた。200mをラクに泳げた。

 

私はこの発見以来、25m泳げる生徒に次をさせている。

 

指示1 各コース4人ずつ(6コース)、入りなさい。

 

指示2 前半泳ぐ2人、後半泳ぐ人2人を決めなさい。

 

指示3 これから、開泳ぐ25mを「1分5秒」で泳ぎます。

誰が一番近いタイムで泳ぐことができるか競います。

 

前半12人を泳がせた。後半は、待っている。

速い美香さんは、40秒で泳いだ。

遅い美里さんは、55秒だった。

 

*********

美里さんが一番、タイムに違い。すごい。

*********

美里さんは、「やったー!」と手を上げて喜んでいる。

 

速い子よりも、遅い子がヒーローになる「逆転現象」である。

 

泳ぎの得意な子は、ゆっくり泳いでいるつもりだが、速くなる。

続けて、後半の生徒を泳がせた。

 

「前半、後半」と交互にそれぞれ4回泳がせた。

※「遅く泳ぐ」ということを体感させている。

 

徐々にタイムに近づいてくる。

 

最後の4回目には、ほぼみんながタイムに近かった。

その後、次の指示をした。

 

*************

指示4 今泳いだタイムで、4往復します。つまり、200m泳ぎます。

できなかったらできなくてもいいです。無理しなくてもいいです。

*************

泳がせると、続々と200m泳ぐことができた。

 

 

このように泳がせると、9割の生徒が200m泳ぐことができた。

 

***********

平泳ぎ25mを「1分5秒」で泳ぎます。

***********

この指示、お試しあれ。

 

 

 

ーおおた てるあき

 

 

 

 

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太田輝昭

沖縄県立公立高等学校 保健体育科教諭 TOSS沖縄代表 

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高校1年女子の水泳が終わった~。やっぱ超気持ちいい~

 

From:太田輝昭

  

津嘉山のスターバックスにて、、、

 

前回、他の仕事もしていたのでスターバックスで4時間いた。

コーヒー1杯で4時間は、ちょっと嫌がられる?(笑)

 

(他の客は、「もうそろそろ」と店員から声がかかられていた、、、)

 

今日は、スパっと書いて、退散予定。

 

 

高校1年女子の水泳の授業が終わった。

3クラス合同で、40名ほどの生徒。

2名の教師で教えている。

 

40名ほどの生徒を「泳げる生徒」(クロール、平泳ぎとも25m泳げる)と、「泳げない生徒」(クロール、平泳ぎとも25m泳げない)の2つのグループに分けて指導した。

 

私は、泳げない生徒担当。

15名ほどいる。

 

6月2週目から授業したので13時間ほどの指導。

 

最後の授業2時間は、「25mへのチャレンジ」。

10時間ほど、泳げるための練習をした後のチャレンジである、、、、

 

最後の授業のとき、入水前にきいた、

「前の時間、25m泳げた人?」

 

ピーンと手が上がる!8割の生徒が、、、ピーンと、、、

 

勤務校の生徒、偏差値35くらい。

「成功体験」があまりない、、

だから、何に対してもあまりヤル気がない、、、が多い、、、、

 

その中でのピーンだから、こちらはうれしくなる、、、

手の挙げ方に、「子ども心」が現れている。

 

すっごいうれしかったのだと、、、

たかが25m泳げたどうかだけど、、、

 

「自信満々」の手の挙げ方。

今まで、小学校、中学校と泳げなかった、、

 

この瞬間、教師はたまんないね~。

うれしいよね。

教師としてのやりがいを感じる~。

 

高校1年生の女子。

4月に最初の出会いがあって、6月のプール。

教師との信頼関係もあまりない。

「この先生、どんな先生?」と不安な目。

 

最初、泳げない生徒担当に私がなったとき、

「スパルタでの指導?」という不安な女子生徒の顔をしていた、、、

 

私が「こちらに集合!」と言っても、

生徒の動きが悪い。

ダラダラ。

 

「行動が遅い!」と私もイライラ感が芽生える。

しかし、女子だから、ちょっと我慢して、感情を抑える。

叱らずに、叱らずに、、、、と、、、自分に言い聞かせる。

 

スパルタでの指導ではない、、

 

「少しでも泳げるようにこの10時間でできるようになればいいね」と軽く声かけをする。

 

そして、指導。

まずは、ゆっくり、50m歩いてきて、、、

 

ビート板で、バタ足。

疲れたら歩く。50m。

 

けのび10秒、伏し浮き10秒、

ダルマ浮き10秒、

背浮き、

ちょうちょう背泳ぎ、

ボビング、

連続ダルマ浮き、

クロールの息継ぎ練習、、、、

 

と何回かにわけて指導していく。

私は、プールに入水して指導していく。

 

1時間、2時間、、、

と授業が進むにつれて、

先生がスパルタでの指導でないことに生徒は安心する。

 

最初は、指導に従わない生徒も数名いたが、徐々に、こちらの指導に従ってくる、、、

次から次へといろいろな運動を入れていく、、

泳げるようになるための、、、

 

 

 

泳げるようになる、ならないは、教師の指導にかかっている。

効果的な、泳げるためのステップを教師が踏むならば、必ず子どもは泳げるようになる。

 

教師の怠慢が子どもを放置し、泳げなくしている。

子どもの実態は、教師の腕にかかっている。

 

絶えず、教師が学んでいく、、、今、全く指導できなくても、、、いずれは、しっかりした指導ができるように、、、、

 



ー太田輝昭

 

 

 

P.S.

30分で書き終えた。

ちょっと本を読んで帰る。

コーヒー飲むって、幸せだな~。コーヒー愛好家。

 

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太田輝昭

沖縄県立公立高等学校 保健体育科教諭 TOSS沖縄代表 

「知的な学びは楽しいもの」のモットーのもと、授業の腕を上げるために日々、研鑽している。TOSS授業技量検定三段。剣道教士七段。琉球古典音楽野村流音楽協会新人賞。京都教育大卒。琉球大学院教育学研究科教育専攻保健体育専修卒。琉球大学医学部保健学科博士後期課程在学中。単著『「平泳ぎ」「クロール」で25m泳げる10のステップ』(明治

                図書出版)編著『高校生が夢中になる知的な授業』(明治図書出版)、共著『沖縄から平和学習へのメッセージ』他多数 

                H25文部科学省委託事業「教員の資質能力向上に係る先導的取り組み支援授業」受託。

 

  

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