毎年4月に行ういじめの授業

From:稲嶺保

 

 週明けの月曜日。

今日は、何だか元気。
というのも、
月・火⇒午前中授業
水 ⇒遠足
木 ⇒昭和の日(公休日)
金 ⇒通常授業
GW突入
という日程である。
 
子ども達もそれがわかっているのか、
いい雰囲気である。
 
専科の授業。
鐘が鳴ってもなかなか教室に戻らない。
6分後、教室へ。
すぐに授業開始の鐘。
「どうした?○○で何かあったの?」
「叱られました。」
素直である。
「どうして?」
「自分たちが話を聞いていなくて。」
「わかった。では、授業します。」
きちんと反省してるので、くどくど聞かない。
しかも、
「理由」もわかっている。
 
本来なら、削られた分を補充するのであるが、
今日は別。(自分たちに非がある)
授業に突入。
 
 
その授業が
「いじめの正体」
である。
学年に合わせて、
少し内容を変えるが、
ある先生から教えてもらって
十年以上毎年、追試している。
 
以前のブログから引用する。
(こちらは、低学年への内容)
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道徳「いじめの正体」の授業
子どもたちに聞きました。
「イライラしている時」や「おもしろくない時」どうやって気分を変えますか。
(ストレス解消法)
 次のような意見がありました。
・楽しく勉強する
・おいしいものを食べる
・ダラダラする
 その後、次のような話をしました。
 「いじめ」って知っていますか。
 いじめには次のような3つのタイプがあります。
A 人の嫌がることをする
 「オマエ、クロイゾ」
のように自分とちがう部分を認めきれない人がするいじめです。
 だから、自分との違いを認めることのできない心の狭い人が行ういじめです。
B 力の強そうな人が、弱そうな人をいじめる
 「マテー」
強そうな人が弱そうな人を追いかけています。
強そうなというのは、本当に強いわけではないのです。
本当に強い人はいじめなんてしません。
強そうに見える人がいじめをするんです。
C 大勢の人が一人(少数)をいじめる
「アイツ、ムシシヨウゼ」
のように、一人をみんなで攻撃するものです。
集団で一人の人をいじめるのです。
この中で、いじばんひどいいじめはどれだと思いますか。
ほとんどの児童が「C」を選びました。
人の気持ちを大きく分けると2つに分かれます。
嬉しい、楽しい→〇な気持ち
いやだ、苦しい⇔×な気持ち
人は、〇な気持ちが×な気持ちよりも多ければ、幸せだ、楽しいと感じます。
逆に、〇な気持ちが×な気持ちよりも少なければ、面白くない、いやだと感じます。
苦しい、いやだという気持ちをなくす方法。
〇な気持ちを増やす。
自分の好きな事をする。
・美味しいものを食べる
・好きな事をする
×な気持ちを減らす。
できなかったことを努力してできるようになる。
・逆上がりができるようになる
・発表ができるようになる。
〇な気持ちを増やして、×な気持ちを減らす。
それができるのはお友だちです。
お友だちに話すことで×な気持ちがへり、すっきりすることで〇な気持ちも増えます。
これ以外に
「×を消す」という方法があります。
×が増える場所に行かなくなる。
学校に行かなくなることです。
2年○組は
「みんなで仲良くする学級」
です。だから、
「〇がふえる教室」
にしていかなければいけません。
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今回は、高学年なのでもう少し踏み込んだ。
最後に、
「わたしのいもうと」
を読み聞かせた。
ある女子の感想である。
 
私は、いじめはやっぱりだめだなと思いました。一回私も体験したことがあります。集団のいじめでみんなに「○○○○」といわれました。でもいいほうだったと思います。みんな、あやまってくれたからです。そのあと、みんなとはなかよくなれました。でもいじめを始めた人とはなかよくできてません。でも、私はあのくらいでおさまってよかったなと思いました。私は、いじめがだいきらいです。先生のお話は、とてもわかりやすかった。
 
これからの指導では、
「○が増えましたか?
 ✖が増えましたか?」
が学級の共通語になる。
 
これ1回の授業で「いじめ」は防げない。
いくつもの手立てが必要である。
ただ、この授業は重要なパーツである。

 

~稲嶺保~

 

「サッカーのドリブルができない子」

「縄跳びができない子」

など、具体的な場面をもとに、

「どう指導したらいいのか?」

「なぜ、できないのか?」

を写真やイラストをもとにわかりやすくまとめています。

また、特別支援のスペシャリスト

小野隆行先生も「感覚統合」の面から、運動の苦手さについて書かれています。

私も今回、体育の根本正雄先生から依頼で、2ページですが、執筆させていただきました。

Amazonでも、注文可能です。

私の手元にもあります。

よければ、お読みください。

 


稲嶺保

沖縄県公立小学校教諭  6年生担任 TOSS″必然"代表

「充実感を得るために学ぶ」ことを実践するため、授業の腕を上げる修行を続ける。同志社大学卒。明星大学通信教育にて小学校教諭免許取得。編著『ライフスキル よい生活習慣づくりのすべて』『私たちの授業でオリンピック選手を目指そう!体育訓練』(以上明治図書) 『「算数」授業の新法則 6年生』(学芸みらい社)

 

 

 

 

 

 

 

 

  

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