From:太田輝昭
ほんの少しの差であるが、それが大きな差となって出てくる、、、
勤務校の「授業研究会」でラインをしている。
去年、ラインに次の問題を流した。
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次のAの指示がいいですか。
Bの指示がいいですか。
A:20ページを読みます。読んだら座ります。全員起立!はじめ。
B:全員起立!20ページを読みます。読んだら座ります。はじめ。
それは、なぜですか。説明してください。
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Aの指示
「20ページを読みます。読んだら座ります」が先、
「全員起立!」が後。
Bの指示
「全員起立!」が先、
「20ページを読みます。読んだら座ります」が後。
前後の違いだけ、、、
実際にやってみればわかる。
子どもの動きはどちらがいいか、、、
・・・・
・・・・
ちょっと時間を置いて、、、、
・・・
・・・・
そうそう。あなたが、解答を言うのを待っている、、、。
・・・
でた?
ラインでは、すぐ体育の女教師が反応した。
「Aっすね^_−☆」
「これからやる事を指示してから行動させるほうがいいから~・・・」
ほぼ正解。
正式には、
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最後の行動まで示してから、動かせ。
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という原則を使っている。
子どもにとって、何をしたらいいのか。
最後の行動は何なのか。
分かった上で、指示を出す。
分からないままに指示を出すと、ガヤガヤとうるさくなる、、、
うるさくなったのを静めて、指示を出さないと指示が通らなくなる。
教師の何気ない4秒ほどの指示であるが、深い意味がある。
できる教師はこの指示を使い分けて子どもを動かしている。
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最後の行動まで示してから、動かせ。
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はあらゆる所で使える。
ー太田輝昭
P.S.
「最後の行動を示す」とき、「長い説明」はダメだよ。
なぜって?
「簡明の原則」に反するし、特別支援の子への配慮である。
特別支援の子の特徴を理解すれば、分かること。
P.P.S.
「分かる」と「できる」は違う。
「できる」ようになるまで、反復練習をする。
「できる」かどうかの練習の場がある。
子どもも同じだが、教師も「緊張場面」を通過するから成長がある。
また、上級者の教師の前で授業するから技量が上がる。
11月20日(日)授業技量検定セミナーがある。
県外からも旅費を自費で払い、沖縄に参加する先生がいる、、
10名近くいる。
熟練の授業を見ることなしによい授業のイメージは沸かない。
太田輝昭
沖縄県立公立高等学校 保健体育科教諭 TOSS沖縄代表
「知的な学びは楽しいもの」のモットーのもと、授業の腕を上げるために日々、研鑽している。TOSS授業技量検定三段。剣道教士七段。琉球古典音楽野村流音楽協会新人賞。京都教育大卒。琉球大学院教育学研究科教育専攻保健体育専修卒。琉球大学医学部保健学科博士後期課程在学中。単著『「平泳ぎ」「クロール」で25m泳げる10のステップ』(明治図書出版)編著『高校生が夢中になる知的な授業』(明治図書出版)、共著『沖縄から平和学習へのメッセージ』他多数 H25文部科学省委託事業「教員の資質能力向上に係る先導的取り組み支援授業」受託。