子供の「悪しき社会構造」を破壊するのは教師

From:太田輝昭

 

書斎より、、、、

 

もう何十年前、

初めて公立学校に勤務した時、

驚いたことがある。

 

一般の会社で働いていた私にとって

公立学校に勤めて、納得できないものだった、、、

 

******

同僚が私の仕事を決める

******

というもの。

 

私は、「担任の仕事を〇〇〇の情熱を持ってやりたい」

と思っていた。

誰よりも情熱があった。

自負があった。

 

しかし、

その情熱を全く聞かれることはなかった。

校内人事は、管理者(校長)が決めるものと思っていた。

そうではなく、

「校務分掌検討委員会」という同僚の組織で決められる。

それも「なぜ、そこでやりたいのか」という理由もきかれることもなく、

第1希望部署、第2希望部署、、、

でコマのようにはめられた。

 

教員の配置は、

「私はどこでもいいですよ」という

人が重宝される。

「〇〇の部署で、誰よりも働くので、やりたい」と

いうのではなく、

何となしに、そつなく、同僚と上手くやっていけばいいというようなものだった。

 

公立学校とはそういうものだと初めて知った。

 

・・・・・・

 

話をもどす。

 

「太田先生、次年度、環境保健部主任をしてください」

と校長から言われた。

(主任は管理者が指名する。)

 

少し話をしたが、引き受けた。

少子化の影響で、クラス減になるため、

この部署は職員1減になる。

 

仕事を少し軽減されるが、1.4倍くらい働かないと、、、、と思っている。

 

さて、

1年後、環境保健部主任が終われば担任になる。

(部分掌3年目のため、来年は担任になると予想される)

 

そのため、1年後を見通して、おる本を手に取った。

前書きより、、、

 

***********

すばらしい学級をつくりあげる責任は教師にある。

教師だけが、すばらしい学級をつくりあげられる。

 

一人の教師と数十名の子供たちが、一年間教室で生活すれば、それなりのドラマは生じる。

自然なままの教師と子供たちの生活は美しいという考えもある。

 

が、自然なままの教室からは、自然なままの子供たちの集団が形成される。

「勉強ができる子、人気のある子」が上位にいて、「勉強ができない子、嫌われる子」が下位にいる構造である。

子供は子供なりに、宿命的な社会構造をまあんぶ。

 

ここから「あきらめ」も生じる。

ここから「いじめ」を生じてくる。

 

「あきらめ」「いじめ」は、子供社会の奥深いところで生き続ける。

 

これを破壊できるのは、教師だけなのである。それも、自覚した教師だけなのである。

思いつくままの教室経営、赤本通りの授業をするだけで、子供たちが変わることはない。教育とは、それほどお手軽なものではない。

子供の心の奥深くへ働きかけ訴えていかなければならない。

 

では、何をしたらいいのか。

では、どのようにしたらいいのか。

教師は一年間に、どこまでできるのか。

 

(略)

 

~『学級集団形成の法則と実践ー学級通信アチャラー』向山洋一著 明治図書のまえがきより

*********

 

次年度、1年で教えていた学年を持ち上がって教えることになった。

「この1年、どんなドラマがあるのか、どのように伸ばすのか」

思いめぐらせている、、、、

 

春休みに準備して、4月のスタートに備える。

「子供との出会いからの3日間」が1年の8割を決める。

授業も同じだ。

 

 

 

ーおおた てるあき

 

 

 

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太田輝昭

沖縄県立公立高等学校 保健体育科教諭 TOSS沖縄代表 

「知的な学びは楽しいもの」のモットーのもと、授業の腕を上げるために日々、研鑽している。TOSS授業技量検定三段。剣道教士七段。琉球古典音楽野村流音楽協会新人賞。京都教育大卒。琉球大学院教育学研究科教育専攻保健体育専修卒。琉球大学医学部保健学科博士後期課程在学中。単著『「平泳ぎ」「クロール」で25m泳げる10のステップ』(明治

                図書出版)編著『高校生が夢中になる知的な授業』(明治図書出版)、共著『沖縄から平和学習へのメッセージ』他多数 

                H25文部科学省委託事業「教員の資質能力向上に係る先導的取り組み支援授業」受託。

 

  

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