From:太田輝昭
自宅の書斎より、、、
新年度準備が着々と進んでいるころだと思う。
私も新学校に少しずつ慣れてきている、、、。
さて、このブログ等は、
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さて、さて、、
去年、反響のあったブログを紹介する。
反響?
「良かった。面白い!」というもの。
やんちゃ君への対応は、30くらいはある。
その中の11を紹介する。
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日常の教師の最大の悩みは、「やんちゃ君が言うことを聞かない」ということである。
何度も同じことを繰り返す、、、、。
「昨日、言ったでしょ!」という言葉が教師から、頻繁に出てくる。
・・・
「やんちゃ君」をどのように「しつけ」ていくか。
教師の力量の一つである。
やんちゃ君への対応を考える前に、
まず、特性を理解する必要がある。
①教師の言葉尻をとる。
「先生、○○と言ったから、やった、、、」など。
「本意」と別のところの「ほんの些細な教師の言葉尻」を理由に主張してくる。
②悪友を作っていく。
悪いことを友達と一緒に行う。友達を誘う。
「一緒に、○○をやろうぜ!」など。
③悪友を作って、集団で言うことを聞かないようにする。
学級で、「教師」VS「クラスメイト集団」の構図を作るのが上手である。
④真面目にできない。すぐ、イタズラをする。イタズラを楽しむ。
ふざけるのが多い。
⑤落ち着きがない。そわそわする。動き回る。
⑥教師の言ったことをすぐ忘れてしまう。
などなど、、、。
学級には必ず「やんちゃ君」が存在する。
「やんちゃ君」への対応は、心して対応しないと「やんちゃ君」に「やられ」てしまう。
学級がグチャグチャになってしまう。
そのためにも、日常からの取り組みが重要になる。
11の対応方法を紹介する。
対応方法① 「できた!」感を授業や、あらゆるところで教師が仕組む。
やんちゃ君の特性として、「物事をやりきった感」を持っていない。
ごくごく「小さな成功体験」を積ませることで、やんちゃ君の心が満足していく。
成功すれば、教師は多いに「ほめる」。
「できたね~。やったね~」
「ほめる」ことによって、「やんちゃ君の心」をしっかりつかんでいく。
(「やんちゃ君の心をつかむ」ということは一番重要。つかまないと、言う事を聞かなくなってしまう。)
対応方法② 先生という「権威」を見せる
これは、対応方法というよりも全体を貫く「教師の姿勢」といってもいい。
いろんな場面で、「生徒と先生は違う」、
「先生は、最終責任者であり、決定者である」という姿勢を見せる必要がある。(「威張る」ということではない)
それには、教師の服装であったり、姿勢であったり、「弱い存在」を見せるものではない。
たとえ指導に自信がなくても、生徒の前では、「自信たっぷり」に見せる必要がある。
また、生徒への話も、「目を先生に向けなさい」「手に持っているものを置きなさい」「おへそを向けなさい」「身体を先生に向けなさい」など、先生の話を聞く態度を示してから、伝える。
先に述べた服装においても、だらしのないカッコウをしてはいけないし、「ふけ」がついている正装をしてはいけない。
いろんな場面で、「権威を失う行動」をしてはいけない。
「権威を保つ」姿勢を常に、生徒に見せる。
対応方法③ 教師の言葉尻をとってくるので、「安易に約束をしない」。
「先生、○○のように言った。約束した」とやんちゃ君の言葉から出てくる。
例えば、球技大会で優勝すれば、「焼肉パーティーをする」みたいなことがよく出てくる。
その場合も約束できるなら、「やるよ!」と言ってもいいが、約束できないなら、「やらない!」とハッキリ伝えた方がいい。
安易な約束をしたばっかりに、その約束を破ると、その時点で「信頼関係」を失い、教師の言うことを聞かなくなってしまう。
対応方法④ やんちゃ君よりも教師がやんちゃになる。
やんちゃ君は、自分よりも「やんちゃな人」の言うことを聞く。
やんちゃ君をコントロールしたければ、教師がやんちゃ君以上のやんちゃになる、、、、
と言っても、、簡単にできないので、
やんちゃ君は勝負が好きなので、
やんちゃ君に勝てるものをやんちゃ君に仕掛ける。
やんちゃ君も仕掛けるのは得意だから、「○○先生、やってみて!」と仕掛けてくる。
やんちゃ君は先生と勝負したいと思っている。勝ちたいのだ。
先生が負けて、やんちゃ君が勝てば、「○○君、すごいね」とほめてあげればいい。
逆に、教師がやんちゃになって、やんちゃ君に仕掛ける。
「○○、では、さっきは、これをやってから、次、これやってみよう。先生と勝負してみよう」
やんちゃ君に勝てるものを仕掛ける。
やんちゃ君との駆け引きである。
そして、教師が勝っていく。
一つでも勝てば、やんちゃ君の教師に対して見る目が変わっていく。
見る目を変えれば、やんちゃ君も教師に従ってくる。
対応方法⑤ やんちゃ君の「弱点」を見つける。
やんちゃ君はプライドが高い。「弱み」を見せたくない。「弱み」につけこまれるのが嫌だからである。
その特性を逆に、教師は利用する。
例えば、やんちゃ君が野球をしていたとする。「監督は怖いから絶対に従う」と弱点を見つけたとする。
「わかったよ。○○君。先生の言うことを聞かなければ、先生は監督と友達だから、○○君のことをすべて監督に報告します。先生は、何でも伝えるのが好きですから、、、。それで、いいですか?やりたくなければ、監督に伝えます。いいですね」と言う。
やんちゃ君も「苦痛なこと」はイヤである。
苦痛を避ける方に動く。
それを利用して指導する。
対応方法⑥ やんちゃ君を「孤立」させて闘う
やんちゃ君は、悪友を作るのが上手である。
悪い誘惑を級友にして、誘って、実行していく。
学級での決め事、取り組み事項など、
日ごろの生活で、教師は、やんちゃ君の悪友を分断していく。
やんちゃ君の弱点は、「友達からの孤立」だから、「友達からの指摘」はとても苦痛である。
教師はやんちゃ君と対峙していく場合、「教師」VS「やんちゃ君を中心とした集団」 の構図を作らないように、学級の中間層をつかんでおく。
悪いことをしたやんちゃ君へは、孤立させて、学級の集団を教師側の味方につけて、対峙していく。
対応方法⑦ 教師が時間を守る。(授業時間など)
やんちゃ君は、「遊ぶ時間」に執着している。
遊ぶ時間の確保はうるさい。
教師は授業時間をしっかり守るということが重要。
授業時間を延長するというのは、やんちゃ君からの信頼を失う。
日常から、教師も生徒に時間に対してうるさく言っていると思うが、やんちゃ君の時間をしっかり守らせるには、教師もしっかり時間を守る必要がある。
また、時間に関して、帰りのショートホームルームも短い方がいい。
早く帰らせるためである。自由な時間を与えるためである。
「その代わり、授業や、やるべき時間はしっかりやってもらう!」という暗黙のメッセージを伝える。
対応方法⑧ 「目は口ほどにものをいう」と言われるように、口で伝えるよりも「目力」でやんちゃ君に伝える。
一般的に母親はよくしゃべる。「細かいことにうるさい」と子どもは感じている。マイナス的な言葉を大量に伝えると、人は聴きたくないから、聞き流すとい方向に向かう。
我々教師も同じこと。日常的な指導において、マイナス的な言葉を大量に言うよりも、言わない方が効果があることもある。
教師の「目線」でメッセージを伝える場合もある。
生徒を見ることで、コントロールする。
対応方法⑨ 「通らない指示」を出さない。
やんちゃ君にとって、「指示が通らない」という習慣を作ってしまえば、学級崩壊になってしまう。
教師は一度出した指示には従わせなければならない。
4月、5月にもし、従わない指示を出してしまえば、それが、「慣れ」になって、1年間ずっと従わなくなってしまう。
やんちゃ君にとって「できない指示」を出さない。
やんちゃ君が「できる指示」を与えていく。ほんの少いさなステップの指示の積み重ねで、指導していく。
対応方法⑩ 長い説教をしない。「ダメ」なことをやった場合、「短く叱って」、気持ちよく自分の否を認めさせる。
「ダメなものはダメだ」ということ。
悪いことをすれば、「事実報告」「謝罪」「今後の方針」を述べさせ、「償い」をさせる。ネチネチした説教をしない。きっぱりとした指導が後々、悪い感情を残さない。
対応方法⑪ 最後は、日ごろから鍛えないと難しいのだが、、、
「リズム・テンポ」のある授業をする。
「苦痛」(怒鳴ってばかり、教師の説明が長い)の授業ではなく、「出来た感」のある心地のよい「リズム・テンポ」のある授業をするということ。
授業が楽しいとやんちゃ君の精神が安定する。
これは、セミナーに参加して、よい授業を見ないとできるようにはならない。
以上、11の対応方法。
ご参考あれ。
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ーおおた てるあき
太田輝昭
沖縄県立公立高等学校 保健体育科教諭 TOSS沖縄代表
「知的な学びは楽しいもの」のモットーのもと、授業の腕を上げるために日々、研鑽している。TOSS授業技量検定三段。剣道教士七段。琉球古典音楽野村流音楽協会新人賞。京都教育大卒。琉球大学院教育学研究科教育専攻保健体育専修卒。琉球大学医学部保健学科博士後期課程在学中。単著『「平泳ぎ」「クロール」で25m泳げる10のステップ』(明治
図書出版)編著『高校生が夢中になる知的な授業』(明治図書出版)、共著『沖縄から平和学習へのメッセージ』他多数
H25文部科学省委託事業「教員の資質能力向上に係る先導的取り組み支援授業」受託。