文を長く書かせるコツ

From:太田輝昭

 

書斎より、、、、

 

 

昨日も、女子ソフトボール部の練習をした。

来週、高校総体の県予選がある。

追い込みである。

(今日も今から練習がある)

 

そのような中、

「アウトコースの打ち方」

「インコースの打ち方」

を指導している。

(生徒は今まで何となく、練習しているよう

だったので、、)

 

もちろん、

「アウトコースの打ち方」

「インコースの打ち方」

は違う。

バットの出し方。

ボールをどこのポイントで捉えるのか。

さばき方と言ってもいい。

 

名バッターと凡バッターの違いになる。

このような「技術」は、どの分野でもある。

 

さて、

私は担任。

クラスの生徒に「書く力」をつけさせたいと思っている。

2019年12月、共通テストに「記述式」が見送られた。

「記述式」というのは、「文章にして、書き記すこと」である。

なぜ、「記述式」が重要か。

社会が「書く力」や「思考力」を求めているからだ。

 

日記を書かせているが、

とても短い。

 

「文章を書くことが得意な人?」

と聞いても誰も手を挙げない。

 

「得意でない人?」

と聞くと、

ぞろぞろと手を挙げる。

 

書くことに抵抗を持っている生徒が多いことが分かる。

 

日記が短いので、

長く書かせるために次のような実践をした。

 

小学校で実践していた

向山洋一氏の実践を高校でも追試した。

 

教師が教室の外を出て、

そこから、教室の中に入り、

電気のスイッチを何度か消したり、つけたり、

その後、教壇に立って終わるという10秒ほどの

教師の動作を長く書かせた。

 

そのことについて、

ホームルーム通信に書いたので紹介する。

 

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ホームルーム通信 巡る物語

2021.5.14

49号

 

Tシャツ、ジャージ、時計の描写。「色」が入っている

 

  昨日、女子ソフトボール部の写真撮影があった(他の部も撮ったと思う)。試合のユニフォームは下も赤で今、注文中(前顧問のものがあったがウエストが入らない!太っているので、、、、、ホットケ!ひとり突っ込み!笑)なので、「職員野球チーム」の下のユニフォームと女子ソフトボール部の監督用の赤のユニフォーム(30番)で撮影した。

 

ユニフォームで撮影することもほとんどないので良い機会!と思ったので、付けた(女子バレー部、さやか、サッカー部、ダンス部に見られた)。

 

自分でも赤は似合っていると思う。(自画自賛か?アルバムに載るのが楽しみだ!)

 

さて、さて、、先日、

「長く文を書く」ことをしてもらった。結構、みんな良く書けていた(全員のものを読んだ)。

 

ホームルーム通信に載せる「みんなの言葉」は、とても優秀なもので、40名の中から選ばれた人のものである。

だから、もし「自分のものが記載されている!」と思ったら、「自信」を持った方がいい。(結構、イケてる文だよ。)

 

今回、10秒ほどの太田の行動を書いてもらったのだが、ほとんどの人が今までよりも圧倒的に「長く」書けるようになった。誰だってできるんだ。(書けるんだ。「書けない」と思い込んでいるのは自分なのだ。自分で自分をダメにしてしまう。悪いクセ。)

 

もう気づいたかもしれない。

「物語(エピソード)」というのは、「描写の文」なのだ。「描写の文」が書けると情景が「絵」のように浮かんできて、「面白い」ものになる。

 

「小説」や「物語」というのはすべてそのような書き方になっている(小論文の書き方はまた、別に教える。「樋口四部構成」のような書き方もある)。「描写」できる力をつけたいので、先日の時間で行った。

良いものを紹介する。

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黄色のTシャツに、紺色のジャージに赤のラインが一本入っているズボンを履いていて、ずっと履いているだろうと思われるシューズを履いている。

これがいつもの太田先生のファッションスタイルだ。

マスクは口元用のマスクシールドをつけている。腕には、真っ黄色の腕時計をつけている。どこの時計なんだろう。

少し気になる。

太田先生は、教室のドアを開けて外に出た。と思ったら、ドアを開けて、

「いくよ」と合図をした。ドアを閉めた。

またドアを開けて、「いくよ」と合図した。

わざとらしいなって思った。

そして、反対のドアを左手で開けた。教室の中に入った。キョロキョロと教室を見渡していた。どこを見ているんだろうか。上の方を見た。

少し、歩いて、腰に手をおき、片方の手は壁に手をつけた。斜め上の方を見た。3秒ぐらい上の方を見続けている。何を考えているのだろうか。不思議に思った。そしえ、電気をテキトーにつけたり消したり、繰り返す。

3,4回電気をつけた。何をしているのか。電気の無駄使いをしている。そのあと、やりきったような顔をして、前方の方を見ながら黒板の前に立った。

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【太田】「一文」がとても短い。短い方がいい。いずれ紹介するが、一文が長いと何を言っているか分からなくなる。小論文でもこれは、同じようにあてはまる。

 

文を書くということは、「文を短くする」ということがとても大切なこと。

上記の文はこれができている。「五百円玉くらいの大きさの長さに書きなさい」と言われる。一文が短いと、全体の文に「リズム感」が出てくる。「リズム感」というのはとても大事。

 

何でもそう。ダンスでも、スポーツでも、「リズム」「テンポ」がいる。文も「リズム」「テンポ」が必要。「リズム」があると楽しく読める。私のTシャツの色、ジャージ、靴、時計を描写している。疑問を持っている。会話文の「 」(カギカッコ)も入っている。右手、左手の区別も入れている。

 

「キョロキョロ」という表現。「3秒」という時間をいれている。「3,4回」という数字も入っている。「数字を入れる」というのは「小論文」でも同じこと。より具体的になっている。とても良い文だ。

 

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ここから、

「志願理由書」「自己PR文」「小論文」、、と指導していくことになる。

 

 

 

 


 

 

ーおおた てるあき

 

 

 

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太田輝昭

沖縄県立公立高等学校 保健体育科教諭 TOSS沖縄代表 

「知的な学びは楽しいもの」のモットーのもと、授業の腕を上げるために日々、研鑽している。TOSS授業技量検定五段。剣道教士七段。琉球古典音楽野村流音楽協会新人賞。京都教育大卒。琉球大学院教育学研究科教育専攻保健体育専修卒。琉球大学医学部保健学科博士後期課程在学中。単著『「平泳ぎ」「クロール」で25m泳げる10のステップ』(明治

                図書出版)編著『高校生が夢中になる知的な授業』(明治図書出版)、共著『沖縄から平和学習へのメッセージ』他多数 

                H25文部科学省委託事業「教員の資質能力向上に係る先導的取り組み支援授業」受託。




  

 


 

  

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